2023.06.20
特別支援学級・特別支援学校に通っているお子さまがいるご家庭の中で、卒業後の自立に不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
どのように子どもの自立をサポートすればいいのか、何かあったらどんな支援が受けられるのかなど、事前に知っておきたいことがたくさんあります。
さらに、働いている親世代も、やがて定年退職を迎え、「老後」に入ります。特に支援が必要な子どもの生活と、自分たちの老後の生活をどのように両立させるのか。「老後2,000万円問題」などが取り沙汰される中、少しでも安心して暮らすために、今私たちに何ができるのでしょうか。
今回は子どもの将来と自分たちの「老後」を一緒に考える勉強会の体験レポートをお届けします。
子どもの将来とじぶんの「老後対策」
・参加無料
・オンライン開催
・顔出しなしOK
我が家は、50歳の夫婦と、大学生の娘・中学3年生の息子の4人家族。
娘は春から一人暮らしを始めました。息子はASD(自閉スペクトラム症)と軽度の知的障害の診断があり、支援学級に通っています。卒業後は通信制高校への進学を希望しています。
娘が実家を離れたこともあり、息子の場合はどのように自立していくのかを考えることも増えました。
また、私の父にガンが見つかり、近く手術を受ける予定です。周りの友人たちの話を聞いても、親の介護や自分たちの老後の問題が、いよいよ他人事ではなくなってきたと感じています。
老後に向けて、これまで準備をしないと、とは思っていましたが、実際に行動には起こせていません。何から手をつけたらいいのかが分からず、漠然とした不安だけが募っています。
そんな時、「子どもの将来とじぶんの『老後対策』」という勉強会を知り、少しでも将来のことを考えるヒントになれば、と思い参加を決意しました。
勉強会では、さまざまなケースの紹介がありました。早くから準備をして、スムーズに子どもの自立と親の老後が両立できたケースもあれば、中には時間がかかったケースもあるとのことでした。療育手帳取得者のうち、同居者あり(親や兄弟との同居含む)の方の割合が8割を超えていること、日中就労などせず自宅で過ごす人の割合も35%ほどいることなど、リアルな数字の紹介も。
自分たち家族のありたい姿を考えた上で、早めに準備を始めることが大切だと再認識をしました。
子どもの自立については、「仕事」「暮らし」「お金」の3つの観点に分かれて解説がありました。例えば、就労では「一般雇用」「障害者雇用」はどのような特徴があり、どれくらいの収入を得られそうなのか。暮らし方は、受けるサポートの範囲によってどのような選択肢があり、それぞれどのくらいの支出が必要なのか。収支のバランスを考えた上で、足りないお金を補うためにはどんな手段があるのか。そして親なき後も子どもが暮らしていくために、行政や相談機関など、どことつながっておくべきか、などの基礎知識を知ることができました。
これまで漠然としていた「自立」が、「仕事」「暮らし」「お金」の3つに分解して考えられるようになり、どこを考えるべきなのか少し明確になったように感じます。
その後、勉強会は親自身の老後について考えるパートに。ハッとさせられたのは、「自分を主語にする」考え方が必要ということでした。
夫婦とも今50歳で、定年までは15年ほど。その後「老後」がおそらく20年以上続いていくことになります。私たちが定年を迎える頃に、娘は34歳、息子は30歳になり、それぞれの生活があるでしょう。具体的に年齢をイメージして、時間軸を考えてみると、どのタイミングでどれくらいの資金が必要になりそうか、より明確になりそうです。
これまでどうしても子ども主体で考えていました。しかし、「人生100年」ということを考えると、自分たち自身の人生もまだ50年続いていく可能性があります。
長い老後の期間、自分たちはどう生きていきたいのか。また、子どもたちにどう生きてほしいのか。子どもたちには私たちの介護に苦労することなく、自分たちの生活を大切にしてほしいと思います。そして息子には適切な支援を受けながら、親なき後も自分らしく安心して社会生活を営んでほしいです。
そんな未来を実現するために必要な準備については、個別相談の機会を活用して、専門家の力を借りながら手遅れにならないように進めていきます。
LITALICOライフでは、保護者さま向けの無料オンライン勉強会「子どもの将来と自分の 『老後対策』」を開催中です。
勉強会テーマから選びたい方は…
無料発達障害のある子どもとその保護者向け勉強会
中学・高校の選択と
今からできる準備