【15家庭の体験談】発達障害のある子の高校卒業後。大学・専門・就職…その実際は?

「うちの子は大学、馴染めるかな?」
「仕事は続けられる?」

発達障害や特性のある子のご家庭は、高校卒業後、どのように進路を選んでいるのでしょうか。
また、進学や就職をした後はどのように過ごしているのでしょうか。

今回は読者の方の、リアルな体験談をご紹介します。

※募集した期間:2021年10月29日~2021年11月15日

【回答の割合は?】高校の種別と、卒業後の進路。回答結果

卒業した高校の種別は?

回答家庭の卒業した高校の種別は、全日制だったご家庭が55%でした。

卒業後の進路は?

回答家庭の高校卒業後の進路はさまざまでしたが、大学や障害者雇用の回答も多く集まりました。

以下、高校の種別ごとに、それぞれの体験談をご紹介します。

【全日制】高校を卒業した子どもの進路は?

大学に進んだ4家庭

■勉強以外でつまづくこともあったが、学生相談室を活用してスムーズに

(診断あり)本人の学びたい学科が大学にあった。今までは自己流に勉強していた事がやっときちんと学べると喜んでいました。

実際に入学してコロナ禍でオンライン授業となり、PCになかなか馴染めず勉強以前につまづいてました。
その度に怒ったり上手く出来ずわからなくなって授業参加を諦めてふて寝したり。こんなはずじゃなかったと勉強以前の事がうまく取り組めず、成績も本人的には芳しくない結果となり落ちこんでしまいました。

でも、学生相談室(入学決まってから連絡を取り合っており合理的配慮もお願いしていた)に連絡してすぐ対応(面接)して前半の問題点を洗い出しをし、カウンセラーや担当の先生とのやりとりをしました。後期に向けて改善する点を本人も意識してするようになり、今もオンライン授業ですが、大分スムーズになってきているようです。(東京都、Minさま)

■大学で寮生活。親は良い・悪いの両パターンを想定して心構え

(診断なし)4歳時に多動グレーの診断でした。小2までは児童精神科に通っていましたが、それ以降は特に気にならず。スポーツ推薦にて大学に進学しました。

県外で寮生活をしています。大学では新しい環境で、ストレスも多いようで自分がわからない、精神科に行きたいと訴える事もあります。大学卒業後は一人で生活していかなければならない為、自分で乗り越えるように諭しています。

念の為、お世話になっていた先生を通じて1件、生活している県の支援センターを通じて2件の病院、クリニックを紹介して頂いています。いざとなったらクリニックのお世話になる予定です。

大学のサポートは手厚いようですが、手帳もないのと勉強面では困っていないようなので学校には話をしていません。
甘えとメンタルケアの境目がよく分からず手探り状態ですが、親が焦っているのを悟られるのは良くないと考え私も我慢のしどころかと思っています。
良い方に事が運んだ時と悪い方に事が運んだ時の両パターンを想定しています。(愛知県、まるるさま)

■通信制の大学を選択

(診断あり)通信制の大学に進学しました。
中学・高校は人間関係が上手くいかないことが多かったので、通信制の大学だと人と関わることが少なく、ストレスも軽減されてきました。(鹿児島県、ポテトさま)

■附属高からそのまま大学へ

(診断あり)大学受験は厳しいと判断し、附属高に通い、そのまま大学進学した。
学部を理工学部にしたのは、就職を考えたときに、理系学部から大学院に進むのが良いと判断したため。コミュニケーション能力に欠けるので、研究職につければ良いなと考えている。(神奈川県、ぴょこさま)

専門学校に進んだ2家庭

■専門学校を休学し、生活費を自分で稼ぎながら夢のために取り組む

(診断あり)やりたい事や進学先は中学生から決めていたが、姉や両親、祖父母とも大卒のため、専門学校は許されないと思っていたようです。
本人の気持ちを聞いて、大卒じゃないといけないわけではないし、何よりも自分が望む人生が大事な事を親として話しました。
そのためにもどんな高校に行って、進学先に向けた取り組みをするのか。目標が定まっても時折くじけそうになりましたが、高校を卒業して推薦で都内の美容師の専門学校に入学しました。
現在は専門学校を一時休学し生活費は自分で稼ぎながら、他業種への経験して最終目標の夢に活かせるようにやってみたいことに取り組んでいるようです。休学が最大で1年半なのでそれまでには自分の目標に近づくよう現在頑張っています。
本人には決める前にいろいろ調べて相談する事、会話を大事にする事。
親は何でもお膳立てしない事、子供を信じてあげる事、話を聞く耳を持つ事、失敗しても得られる事が大事な事だと思っています。その上で親として知っている事を話したり、一緒に調べて一緒に悩み考える事も大事にしています。(福岡県、ようさま)

■一人暮らしには準備が大事。ハローワークの適性検査や高等職業訓練校も活用

(診断あり)本人は自分で進路をなかなか決められず、最後は友達の影響を受けての専門学校進学でした。
学力的に難しかったので、AO入試を選択。高校卒業前に1ヶ月間、市の制度も利用して、近隣市の知的障害児放課後デイで、一人暮らしの練習をさせてもらいました(調理やゴミの出し方、お金の使い方等)。

進学後は、勉強のスピードについていけず、また体調管理も難しく、SOSを自分から出せませんでした。一人暮らし先では、週2回ヘルパー利用、月1回障害者支援事業所で面談を続けていましたが、結局は途中退学。
帰省後、就労B型事業所で3年間、その後、高等職業訓練校を経て、障害者雇用で就職。現在は会計年度任用職員として勤務しています。

一人暮らしをさせるには準備をしっかりしておくことが大事だと思います。できないことも多かったですが、できるようになったこともあるので、マイナスばかりではなかったと思っています。
高等職業訓練校進学前にはハローワークの適性検査を受け、親が気づかなかったことも分かって、受けてよかったと思います。
現在、会計年度任用職員なので、更新してもらえるかの不安はあります。(京都府、みゆみゆさま)

一般雇用に進んだ1家庭

■一般雇用は思った以上に難しい?本人の体調や気持ちに合わせて相談できる環境探しを

(診断あり)一般雇用で就職しましたが、研修期間で不採用になる、適応できず鬱状態になる、心療内科に通い障がい者手帳をもらう、生活支援センターに通うが担当者と二週間に一度連絡とれるかどうかで、職安に行くと気の進まない求人募集を進められる。
半年くらいその状態で心療内科の先生に相談したところ、リタリコさんを紹介される。
現在、水耕栽培で水菜やバジルを栽培中です。
とにかく 本人の体調にあわせて、労働時間を短く、通勤しやすく、相談して仕事出来る環境を探すことがベストと思います。
一般雇用は思った以上に難関。気持ちを伝えにくい娘には可哀想でした。無理せず、障がい者雇用で探すべきでした。(大阪府、たかこママ)

【通信制】高校を卒業した子どもの進路は?

大学に進んだ2家庭

■起立性調節障害で通信制高校に転入。漫画で受賞し、マンガ学科のある大学へ

(診断あり)起立性調節障害で中学は不登校。その時に診断を受けてASDグレーゾーンと言われました。
高校は全日制を希望しました。出席日数が足りないと断られましたが漫画雑誌で賞をいただいたり、ライブペイントの活動が認められて入学できました。
毎日フラフラになりながらも通学していましたが、起立性調節障害の症状がまたひどくなり一年で通信制高校に転入しました。勉強は好きで体調の良い日は何時間でもすることができるので一年の勉強を夏休みまでに終わらせあとは漫画を描いています。
今年の夏には東京に一人で持ち込みに行き3社の担当さんについてもらえました。今はその一社の担当さんと毎週メールでやりとりしながら賞を取って雑誌に掲載できるよう頑張っています。大学進学を希望しており、マンガ学科のある自宅から通える大学にしました。
疲れが溜まるとずっと眠ってしまうので大学に通うのは難しいのではないかと思うのですが、本人も今頑張って普通の生活に戻りたい。と強く思っています。(兵庫県、mgmgさま)

■障害者手帳2級。自己推薦で大学進学し、現在は精神保健福祉士を目指して勉強中

(診断あり)小2の時にADHD、自閉スペクトラム症候群であると診断され、普通学級に通いながら週2回、同じ学校内の通級に通っていましたが、小6の時の普通学級の担任から通級の卒業を勧められ、普通学級で卒業しました。

中1のときに障害者手帳2級を取得し、高校は全日制です。通学タイプの通信制高校に通っていました。

今は自己推薦制で大学に進学し、精神保健福祉士を目指すべく、日々勉強しています。(東京都、オヌパポさま)

その他の1家庭

■高校卒業後は派遣会社の住み込みの仕事を自分で見つけ…

(診断あり)全日制高校から通信制高校に転校しました。
卒業前に進路指導の先生とも相談する機会はあったのですが、本人が就職も進学もせずアルバイトをしたいと言って聞かず結局説得できないまま卒業を迎えてしまいました。

卒業後は派遣会社の住み込みの仕事を自分で見つけましたが、一般的な就労は本人には厳しすぎたようです。コロナ禍も重なり、事実上解雇になりました。
実家に帰ってきてから、精神的に不安定になり統合失調症と診断されてしまいました。
進路決定時はまだちゃんと発達の診断を下されておらず、良い対応ができなかったと反省しています。(長野県、自由帳さま)

【専門・専修】高校を卒業した子どもの進路は?

大学に進んだ1家庭

■美術が好きなため障害支援室がある美術系大学へ。発達特性のある子へのポイントも

(診断あり)中学までは育成学級に在籍していたが、支援学校には行かず、美術が好きだったので、美術系の専修学校に進んだ。
専修学校から美術系の大学へ指定校推薦枠が何校かあったが、障害支援室がある大学を選択した。
あらかじめオープンキャンパスに行き、入学後に受けられるサポートがどこまであるか聞いておくと安心して大学生活がスタートできます。
入学前にはトリセツを用意し、障害支援室の担当の方へ渡し、各授業の教授へ渡していただけるようにしていただいた。現在も履修についてや、わからない事があると支援室へ頻繁に行っており、サポートをしていただいているので、大変助かっています。
好きなことができるので、とても充実した大学生活を送れている。美術系は一般の大学に比べ、一つのクラスの学生の人数が少なく、作業する場所も与えられますし、発達障害の学生にとって比較的過ごしやすい環境であるように思います。
美術系で避けられないのは、合評といって、自分の作品をクラスのみんなに見せて、感想を聞くというものがあります。この時間は避けられず、数人から自分の作品についてマイナスの意見も聞くこともあるので、しばらくの間は心の持ち方に苦労していました。(京都府、yakaさま)

専門学校に進んだ1家庭

■製造業の正社員になり、社宅に一人暮らし3年目

(診断なし)幼少時より、軽度発達障害かな?と言われていましたが、中学1年生6月から不登校、週に1,2度支援級に通学するようになりました。
ほとんど勉強しなかったので、芸術系の専修学校に進学し、高校の勉強はほとんどせず、もう2年その上の専門学校に進学しました。しかし才能はなかったので、専門学校で学んだことはいかされず、ただ、関係のない製造業の工場へ正社員として就職だけはさせてもらえました。

地方ですので、単身寮があるかと思っていましたら、立派な借り上げ社宅に一人で住ませてもらえました。もう3年目になります。
コロナ禍で途中1年ほどゆっくりできたことが良かったのかもしれませんが、今のところはうまくいっております。(東京都、ちなるさま)

【特別支援学校】を卒業した子どもの進路は?

障害者雇用に進んだ2家庭

■中学では将来はB型事業所と言われていたが、フルタイム就労に

(診断あり)ポイントは最終的には本人の意志です。中学の職場体験では将来はおそらくB型事業所…と言われて、母親としてもそうだろうなと思っていましたが、まさかのフルタイム就労となり、本当にどうなるかわからないことを実感しました。
体力がもつか心配ですが、今のところ「楽しい」らしく、頑張れています。支援学校なら先生と共に歩むスタンスでクレーム対象のような接し方はせず、共によろしくお願いしますと、先生のやる気を保たせるのも、親の大切なできることだと思います。先生は本当によくやってくださいました。後の問題があっても相談しやすいと思う。(東京都、るる♪さま)

■今年4年目。求められるものは甘くない?

(診断あり)障害者雇用という入り口でも、現実は配慮や支援を必要としていても、企業が求めている姿は健常の人達に求めるものと変わらない。

達成ラインを下げてくれたり歩み寄ってくれたり、そういうことはないのだと思っておかないと、学校の延長で、「どうして~してくれないのだろう」と感じてしまうかも。
障害の程度が軽度じゃなくても甘くはないです。今年、4年目です。(大阪府、ディドゥーさま)

その他の1家庭

■高校卒業後2〜3年程度は自分の適性を見極める場に属した方が望ましいのでは

(診断あり)中学時代以来、作業の時間は自分から動く方で、高2の作業所実習も順調だったので、卒業後は就労移行支援事業所などでの作業中心の生活が向いているのではないかと保護者、担任とも思っていた。

しかし、高2春休み以降から生活に大きく支障をきたすレベルではなかったが心身症気味になり、これまでお世話になってきた心理士の先生にも相談したところ、「本当に今本人は働くこと望んでいるの?」と問われた。

 その結果、自立訓練っぽい事業所での社会参加に希望を切り替え、高3の秋に実習してみて本人の表情が良かったので現在の通所先に決めた。

 <感想>今、本人は精神的にもとても安定して取り組み、作業以外でも生活の幅が全体的に広がってきたので、作業中心の通所先でなくてよかったと思う。

 ドラッカーの格言に、「仕事をしているうちで得意なことが必ずしも好きなことでない場合、好きなことを優先した方が長く働き続けられる」とあるが、知的に重い場合でもそういうことはあるのだなと痛感している。

特に、自閉系の場合だと障害特性を考えると、高校卒業後2〜3年程度は自分の適性を見極める場に属した方が望ましいのではと思っており、事業所or福祉型カレッジetc.いろんなかたちでそのような場が増えて欲しい。(東京都、ぶりゅんさま)

≪体験談募集≫療育先(児童発達支援・放課後等デイサービスなど)はどう選んだ?選んだポイントやお子さまの様子も教えてください≪12/6中迄≫

「児童発達支援ってどう探せばいいの?」
「小学生・中学生・高校生ごとに放デイって変えた?」
「あえて民間の療育先を使う理由は?」

子どものスキル獲得、親の時間の事情、家からの距離、子どもの変化など、さまざまな悩みどころのある療育選び。

現在お子さまが療育を利用している、かつて利用していた、という方は、ぜひこれからのご家庭に向けて、体験談を教えてください。

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