2021.09.24
「環境さえ整えばちゃんとできるのに…」
「苦手なところだけサポートしてほしい!」
そう感じている発達障害や発達特性のあるお子さま・ご家庭は少なくないかもしれません。では実際に学校で受けて良かった配慮とはどのようなものでしょうか。
今回は読者の方の、リアルな体験談をご紹介します。
※この記事内の傷病名についてはご回答者の方からご記入いただいたとおりに記載しておりますが、
2022年発刊の『DSM-5-TR』において現在、自閉症・自閉症スペクトラムは「ASD(自閉スペクトラム症)」、
学習障害は「SLD(限局性学習症)」、注意欠陥多動性障害は「ADHD(注意欠如多動症)」という診断名になっております。
※募集期間:2021年8月26日~2021年9月9日
※体験談の募集は締め切りました。回答くださった皆さま、本当にありがとうございました。
担任の先生にしたら、本当に手間がかかっていますが、丁寧に対応をしてくださって感謝しています。
現在は来年度から中学の授業で板書をパソコンでできるようにタイピングを練習しています。場合によってはタブレットで板書を写真撮影するなどの方法も中学校では相談していこうかと考えています。
もちろん本人が書く事を諦めるのはでなく、無理のない匙加減で頑張ってもらいたいと考えています。
また、最近、ウィスクの結果を精神科の主治医にみていただき、知識の理解はできるけれど、作業に時間がかかるので、人より時間がかかるけど、本人の努力次第で、勉強ができないわけではありませんと言われました。いかに上手く合理的配慮を使っていくかですとアドバイスをいただきました。
苦手なことをよく分析してフォローすべきところを客観的に把握することは、効率よく学習する上で非常に重要だと思いました。できないことを非効率に繰り返しやることは本人にとって苦痛しかないです。
合理的配慮は、民間でも義務化が3年後には法制化されると聞いています。
合理的配慮は特別扱いじゃないですよね。親も含めて配慮の内容をよく理解するのは大事だと思っています。
本人も親も~できないから、勉強ができないと考えるのではなく、○○の配慮をしてもらえば、できますと障がいがある人の当たり前の権利として、どうすればできるようになるのか個別支援の例が増えることを祈っています。
※合理的配慮の義務化について…2016年施行の障害者差別解消法では、合理的配慮は行政機関(公立学校)等は義務、事業者(学校法人、民間企業等)は努力義務とされていましたが、2021年に公布された改正では、事業者においても義務になります。2024年までに施行される予定です。
・障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の一部を改正する法律の概要(令和3年法律第56号。令和3年6月4日公布)|内閣府
ただ学習に関しては両親が教えているので、ゆくゆくは家庭教師にお世話になるかもしれません。”
2年→フリースクールに通う。学校でも机は残したまま「いつでも歓迎」。実際こどもが2学期に公立にも行きたい、ということで2学期は交互に通う。そこで自分で特別支援学級をみつけ「人数少ないからここがいい」学校に交渉して、転籍前にお試し。行き先によって一番楽しいが入れ替わるようになり、本人が大分柔軟になってきていた。転籍願受理されて3年生からは支援級だよ、と話す。フリースクールは1年間でやめる。
3年→特別支援学級が始まり、心身共に元気になる。学校の勉強をほぼしていないので、1年生のはじめからみてもらう。
4年→まさかの部活をやりたい!かなり楽しんだ(学校の都合で廃部に近い休部)
5年→本人の世の中チューニングがかなり合ってきたことと、学習内容もほぼ追い付いてきたから6年生は普通クラスに戻りたい旨伝える。2学期から普通クラスでの時間を増やしつつ、様子を見る。”
つまづいたのは、給食でした。偏食の子で、まぜごはん、どんぶりものが最も苦手・・・。
給食が始まったとき、開始時は配膳の手配を最小限にするため、どんぶりものが非常に多く、一口しか給食を食べられない日が続き、早退しがちになったある日「学校に行かない!」と大爆発。
パニックを起こしました。ゆっくり話を聞くと、給食がいやだから行きたくない、と・・・。お弁当なら、食べられる、というので担任の先生に相談すると、すぐに校長先生と話してくださり、翌日よりお弁当OKになりました。お弁当をもっていける、と聞いた時の安堵した表情は忘れられません。それからは、早退することもなくなり、パニックを起こすことなく、学校に通いました。
2学期の中盤すぎ、担任の先生から、カレーの日や、スパゲティの日は「食べたい」というときもあるんですよ、食べられる分だけでいいですから、お弁当と給食を併用して、いずれは給食も食べられるようになるといいのですが、と提案がありました。通級の担任の先生、栄養士の先生と面談し、まずは給食をみてみて、食べられる分だけ食べる、食べられなかった分お弁当を食べる、ということになりました。献立表に、食べられたところにはシールを張れるように担任の先生が工夫してくださり、食べられたうれしさも実感できたようです。
だんだんと自信がつき、3学期中ごろからは、「お弁当なくても大丈夫」と、苦手なものは残し、食べられるものを選んで給食を食べることができるようになりました。
2年生になっても、「大丈夫」と、自信になっています。
学校への伝え方、といっても特に気を付けたことはないのですが、親として不安に思うことを率直に話しました。
給食をたくさん食べた日には、夕方担任の先生が「今日はこうでしたよ」と電話を下さり、親と先生がちゃんとわかっている、ということも伝わっていたのかな、と今になれば思います。
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