ADHD(注意欠如多動症)の子どもへの治療法とは?療育や薬でできること

ADHD(注意欠如多動症)とは、発達障害の一つです。基本的な特性として、不注意、落ち着きがない、深く考えずに行動に移す、といった特性があります。

生まれつきの機能障害のため、完全に治すことは難しいですが、ADHDの子どもに対する治療は、環境・行動への介入と、薬物治療を組み合わせると効果的だと言われています。この記事ではADHDの子どもの治療方法や薬の種類について解説します。

ADHD(注意欠如多動症)の子どもとは?


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環境・行動への介入(療育)

環境調整

環境調整とは、家庭や学校といった作業する環境を集中しやすいように調整することです。例えば、勉強のときは気が散らないようお気に入りのオモチャを見えないように隠す、などです。

ソーシャルスキルトレーニング(SST)

ソーシャルスキルトレーニングとは、社会で暮らしていくためのスキルのトレーニングです。例えば、人とコミュニケーションをするスキルや、歯磨きなどの生活スキルの訓練があります。

ペアレントトレーニング

保護者が発達障害のある子どもとの接し方・子育ての工夫を学ぶプログラムです。例えば、叱り方・褒め方といった接し方から、家庭での環境調整について学ぶことができます。

これらの環境・行動への介入は、療育とも呼ばれ、児童発達支援、放課後等デイサービスなどで学ぶことができます。利用の際は、専門の窓口に相談する必要があります。相談先は後述します。

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薬物治療

薬物治療は、うまく付き合うことでADHDの不注意、多動性・衝動性を軽減する効果があるとされています。
処方・服薬の際は必ず専門の医師に相談し、子どもにあったものを使用する必要があります。

治療薬の種類

ADHDの主な治療薬は現在、コンサータ(一般名:メチルフェニデート塩酸塩)、ストラテラ(一般名:アトモキセチン塩酸塩)、インチュニブ(一般名:グアンファシ)、ビバンセ(一般名:リスデキサンフェタミン塩酸塩)という4種類があります。

効果や副作用

それぞれ、集中力を上げる・衝動を抑える、などの効果がありますが、食欲がなくなる、夜眠れなくなる、などの副作用も確認されています。
専門医としっかり相談し、慎重に取り扱うことが大切です。

薬物治療を行うかどうかの見極め方

薬物治療には相性や副作用がみられる場合もあり、慎重な取り扱が求められます。
まずは環境調整や療育といった支援から行い、必要に応じて検討します。行うかどうかを見極める際には、大切なことが二つあります。

一つは、「使用すべき状態かどうか」です。専門医による確かな診断があり、子どもの症状に薬物治療が最適かどうか、常に理解している必要があります。「必ずしも薬を使わないといけない状態ではない」のであれば、薬物治療を行っていたとしても、やめどきを検討しても良いかもしれません。

もう一つは、「子どもがその意義を理解しているかどうか」です。子どもにとっては、通院や薬を飲むことそのものがストレスになることもあります。子どもが嫌がることがあれば、なぜ嫌がっているのか、理解する必要があります。

これらの治療方法や支援を受ける場合は、しかるべき医療機関にまずは相談することが大切です。

 

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