【わたしの保活・育児(後編)】復帰準備体験談~子育て支援サービス活用が、スムーズな職場復帰の鍵!?~

パートナーが出張で1〜2か月不在にすることもあるというコンサルタントの多田。仕事と育児の両立のため「職場復帰前に子育て支援サービスについて徹底的に調べました!」と話します。そんな多田に復帰前の準備や支援サービスの活用法を聞きました。

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妊娠・子育て
保活

回答者

多田 菜津美

Natsumi
TADA

社会福祉士・精神保健福祉士。自身も一児の母。産休・育休中にキャリアに悩んだ経験や、保育園を含めた社会資源の情報収集・利用調整に苦労した経験から、同じ悩みを持つご家庭への支援の必要性を実感。コンサルタントとして100世帯以上の妊娠・育休取得中のご家庭に対して個別相談を実施し、長期的視点でのライフプラン設計を行う。

夫が出張で留守がち。仕事と育児を両立するためにまずやったことは?

――職場復帰前にどのような準備をしましたか?

LITALICOライフの勉強会や個別相談では復職前に「仕事と育児のバランス」について、下記のようなグラフを使ってイメージすることをおすすめしています。まずは、これを自分でも考えてみました。

私の場合、夫が出張で留守がちなので家族からのサポート(②)が少なくなってしまうんですね。私自身の働く時間を短くしてバランスをとることもできますが、仕事が好きなのでフルタイムで働き続けたいな、と(①③)。それで、子育て支援サービス(③)をフル活用してバランスをとろうと考えたんです。

そこで、復職前から色々なサービスを試してみました。

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近所の方に子どもを預ける「ファミリーサポート」。預けるときの不安の解消法

――具体的にどのような子育て支援サービスを検討したのでしょうか?

まず、ファミリーサポートセンター事業(以下、ファミサポ)を検討しました。

市区町村が間にはいって「子育ての支援を受けたい人」と、近所に住む「子育てをサポートしたい人」をマッチングしてくれるサービスです。保育園への送迎をお願いしたり、用事があるときに子どもを預かってもらうことができるんですよね。

――いつ頃から活用していたのでしょうか?

育休中から使いはじめました。妊娠初期につわりで歯磨きができず、虫歯ができてしまったんですね。育休中に毎週歯医者に通わなければならず、預け先を探していたんです。

でも、民間のベビーシッターは1時間あたり2,000円以上かかるところも多くて……。一方、ファミサポは1時間あたり600円〜1,000円程度で預かってくれるので一度試してみようと思ったんです。

――どのような方が預かってくれるんですか?

自治体が実施する安全・事故対策に関する研修を受けた方が預かってくれます。

私は今まで2人の方にお願いしたことがありますが、おひとりは元保育士の方で復帰前の空いた時間に、もうおひとりはお子さまが大きくなって手が空いたので預かりはじめたそうです。おふたりともお子さまが好きで始めたとおっしゃっていましたね。

――顔見知りではない方に頼む際に不安などはありませんでしたか?

もちろん最初はありました。だから、育休中の余裕がある時にまずは短時間からお願いしてみることにしたんです。

最初は、家に来てもらって1時間だけ見てもらいました。その間にデパートに買い物に行ったのですが「久しぶりに思いきり試着ができる~!」と感動しましたね(笑)。そこからちょっとずつ時間を増やしてお願いしていきました。

以前は預かってくれる方の自宅に私が送迎していたのですが、しばらくすると相手の方が「私が迎えにいってあげるわよ」と言ってくれて。なんとうちの子のためにチャイルドシートまで買ってくれたんです。

とてもあたたかくて優しい方で、いつもとてもお世話になっています。やはり人柄や自分との相性を最初に確かめられたことが安心につながったのだと思います。

病児保育利用には罪悪感も。でも、背中を押してくれたのは…

――他には何か子育て支援サービスを活用していますか?

病児保育も活用しています。熱があると保育園では預かってもらえないので、代わりに預かってもらうサービスです。

実は、最初は罪悪感があって病児保育を使えず、熱がでたら仕事を切り上げてお迎えに行っていたんです。でも、ある日保育園の先生が「送迎付の病児保育もあるからもしよかったら使ってみてくださいね」と言ってくれて。

――保育園の先生が背中をおしてくれたんですね。

そうなんです。よく考えてみると、仕事場から保育園までお迎えに1時間以上かかる。その間隔離されて不安な思いで過ごすよりは、早く看護師さんに手当をしてもらったほうが子どもも安心できそうだなって思ったんですよね。

――考え方が変わったのですね。病児保育を使う時のポイントはありますか?

病児保育を使うときには病院で診察を受け、医師に書類を書いてもらうことが必要なケースが多いです。だからこそ大切なのは、すぐに予約がとれるかかりつけ医を見つけておくことだと思っています。

かかりつけ医というと、話しやすくて相談しやすいお医者さんがいいという方が多いですが、私は人気の先生に毎回診てもらう必要はないと思っていて。

私が今通っている病院の先生はものすごく愛想がよい!というわけではないですが(笑)、腕は確かで予約もとりやすいですし、病児保育の仕組みを分かったうえで柔軟に対応してくれます。育休中にそういった病院を見つけておくのはとても重要だなと感じました。

子育て支援サービスを使う罪悪感は「マイルール」の作成で乗り越えた

――子育て支援サービスを使ううえでコツやポイントはありますか?

復帰前に登録したり、実際に試したりしておくことをおすすめしています。復帰すると忙しすぎて、申込書1枚書くのもしんどいんですよね。

――そうなんですね。ほかに気を付けていることはありますか?

使う時のマイルールを決めておくのもおすすめです。例えば私のマイルールは「ファミサポを日曜日に使うのは月1回まで」「病児保育を使うのは1日目だけ」というもの。

土曜保育も利用しているので、日曜日もファミサポに預けると子どもと過ごす時間が少なくなってしまうんです。だから「日曜日の利用は1日だけ」に。また、体調不良のときにはそばにいてあげたい気持ちもあるので、病児保育は1日目だけ活用。その日に業務調整をして、2日目以降は自宅で見れるようにしています。

自分の気持ちとの折り合いを付けるためのマイルールかもしれません。守れないときもあるんですけどね(笑)。LITALICOライフの個別相談でも「罪悪感があって使いづらい」とお話される方がいらっしゃいますが、自分なりのマイルールがあると少し気が楽になるかもしれません。

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