保活開始はいつから?保活の基本と誕生月別スケジュールを解説!

近年、共働き世帯は増加傾向にあり、内閣府による2022年の調査では、共働き家庭は専業主婦家庭の約2.6倍でした。働きながら子どもを育てようと思うと、避けて通れないのが「保活」

 

「保活は大変!」という声は先輩ママ・パパたちから聞こえてくるけれど、具体的に何が大変なのか想像がつかない、妊娠していざ保活に取り組もうと思っても、いつ・何から始めればいいのかわからないということが多くあります。そんな場合の保活スケジュールの立て方を中心に、保活について解説します。

保活とは

保育園の外観

働きながら子育てをしたいときに、子どもの預け先として代表的な施設が「保育園」です。入れるのは早くて生後57日=生後2ヶ月からで、「子どもを保育園に入れるための活動」のことを「保活」と言います。


一般に言われる「保活」とは、特に認可保育園の入園に向けた活動のことを指します。そもそも、保育に関する施設・事業にはどのようなものがあるのかについては、この図の通りとなります。

保育に関する施設・事業の種類説明図

近年は、妊娠しても退職せず、育休を取得して職場復帰する働く女性が増えています。それとともに、少子化が問題視されている状況でも、0〜2歳までの間に保育園への入園を希望する家庭は年々増加しています。特に、東京都などの大都市圏を中心に、保育園に入園したいのに入れない、いわゆる「待機児童」が存在します。

 

2022年4月の厚生労働省による調査では、待機児童数は2,944人で前年比2,690人の減少でした。待機児童は、大きな問題になった2017年ころから減少傾向にありますが、その背景にあるのは保育施設の数や定員数の増加です。

 

ただし、厚生労働省が規定する「待機児童」には、以下のようなケースは含まれていません。

・希望する保育園には入れず、別の園に通いながら保活を続けている
・認可外保育園(認証含む)、預かり保育を利用した保育園などに通っている
・産休、育休明けの利用を希望し、事前に利用申し込みをしている
・保護者が育休中

 

こうした待機児童にカウントされない「潜在的待機児童」は、厚生労働省の発表では2017~2022年まで6~7万人台を推移していて、決して少なくありません。また、厚生労働省の規定による待機児童数も、多いところもある一方で保育園が定員割れしているところもあり、同じ県内や自治体内でも地域差が大きい場合もあります。

こうした状況からも、職場復帰を見すえて子どもを保育園に入れたいと考えているママ・パパにとって、「保活」は避けては通れない問題と言えるでしょう。

保活って何をする?基本的な流れ

保育園の利用案内書

保活とは実際にどのようなものかを解説します。なお、保活の解説で必ず登場する「点数」は、正式には「指数」といい、家庭の状況を数値化したもので、認可保育園の入園希望者を選考するために用いられます。

 

実際の保活は、下記のような流れで進みます。

①情報収集

・自分の住む自治体の役所に行き、最新の入園案内と申請書類一式をもらう
・自分の世帯の保活の「点数」を計算する
・自宅から通える範囲や条件に合う保育園の候補をピックアップする

 

②保育園見学

・入園候補の保育園に見学を申し込み、実際に保育園を見学する
・見学する保育園は複数になるので、リスト化して施設名や見学に行った感想などを記録しておく

 

 ③申し込み準備

・役所に行き、申し込みに必要な事項を確認する
・同時に、自分で計算した点数が合っているか、入園を希望する保育園に必要な最低点数を満たしているか、などを相談する(保育の認定の申し込み)
・申し込みに必要な書類を準備する
・必要書類のうち、勤務先に作成してもらう必要があるものは、担当部署に依頼する

 

④申し込み手続きを実施

・必要書類を揃えて期限内に申し込みをする
※見学してみて「通っても良い」と思える保育園であれば、希望欄にできるだけ多く書いておくと良いでしょう。

 

⑤審査結果が来たら、入園準備もしくは代替案の検討

・内定通知が届いたら、入園準備を進める
・希望の認可保育園に入れない場合は、以下のような対応を考える。
 ①他の認可保育園の二次募集に申し込む
 ②認可外保育園に入園を申し込む
 ③ベビーシッターなどのサービスを利用する
 ④育児休業を延長するなど、会社に対応を相談する

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保活はいつから?基本的なスケジュール

保育園で過ごす子どもたちと保育士

保活を始めるには、まずスケジュールを考えて、それをもとに動いていきましょう。

実際の保活スケジュールは認可保育園と認可外保育園で多少違うので、以下を参考にしてください。

認可保育園と認可外保育園の保活時期説明図

認可保育園

・4月〜9月:情報収集と並行して、候補の保育園を見学する

・10月〜12月:4月入園の一次申し込みをおこなう

・1月〜2月:一次申し込みの選考・結果通知を受け取る
└内定した場合は、面接・面談や健康診断を受ける
└内定しなかった場合は、他の認可保育園に二次申し込みの手続きをおこなう

・2月〜3月:二次申し込みの選考・結果通知を受け取る
└内定した場合は、面接・面談や健康診断を受ける
└内定しなかった場合は、認可外保育園への入園やベビーシッターの利用など、代替案を検討する

・4月:保育園に入園し、数週間の慣らし保育ののちに、通常の保育へ移行する

 

認可外保育園

・「無認可」とも呼ばれる認可外保育園の場合、入園希望の受付は1年を通しておこなわれているので、空きがあれば毎月はじめから入園が可能

・候補となる認可外保育園または施設ごとに、情報収集をして見学に行き、希望する園が決まったら入園の申し込みをする(第一希望の認可外保育園に空きがない場合は、ほかに入園できる園を探して申し込む)

生まれる時期別の保活スケジュール

夫婦に抱かれる保育園児

基本的な保活のスケジュールとともに気になるのは、実際に妊娠中や出産直後でも保活を進める必要があるのか、ということでしょう。保活の進め方は赤ちゃんが生まれる時期によって違いがあり、生まれる前から保育園見学に行かなければならない場合もあります。

そこでこの章では、4月入園するための、赤ちゃんの生まれ月別保活スケジュールを紹介します。

生まれ月別の保活スケジュール表

 

春(4・5・6月)生まれの場合

・4〜6月:出産(ただし、4月2日以降の場合)

・7月〜9月:保育園の情報収集、気になる園のリストアップ、保育園見学や入園説明会への参加(預け先がない場合は、赤ちゃん連れでの見学になることもある)

・10月〜12月:自治体に認可保育園の入園申し込み

・1月〜2月:一次申し込みの結果通知を受け、内定しなかった場合は二次申し込みや認可外保育園への入園など代替案を検討

・4月:0歳児クラスに入園

 

夏(7・8・9月)生まれの場合

・4〜6月:保育園の情報収集、気になる園のリストアップ、保育園見学や入園説明会への参加(妊娠中に見学することが必要)

・7月〜9月:出産

・10月〜12月:自治体に認可保育園の入園申し込み

・1月〜2月:一次申し込みの結果通知を受け、内定しなかった場合は二次申し込みや認可外保育園への入園など代替案を検討

・4月:0歳児クラスに入園

 

秋(10・11・12月)生まれの場合

・4〜9月:保育園の情報収集、気になる園のリストアップ、保育園見学や入園説明会への参加(妊娠中に見学することが必要)

・10月〜12月:出産、自治体に認可保育園の入園申し込み

・1月〜2月:一次申し込みの結果通知を受け、内定しなかった場合は二次申し込みや認可外保育園への入園など代替案を検討

・4月:0歳児クラスに入園

冬(1・2・3月)生まれの場合

1月〜3月生まれの赤ちゃんは、2月第一週ごろまでに生まれていれば4月に生後57日以上になるので、4月入園も可能ではあります。

ただその場合は、4~6月生まれや10~12月生まれの場合と同じスケジュールになるので、妊娠の確定後すぐに保活を始めることになります。加えて、保育園への一次申し込みは、受け付け期間の10月〜12月に赤ちゃんが生まれていることが条件の自治体も多く存在します。

こうした理由から、早生まれの赤ちゃんがその年の4月から0歳児クラスに入園するのは難しいため、①翌年4月に1歳児クラスに入園する、②0歳で4月から認可外保育園へ入園する、という2択が現実的でしょう。以下は、①翌年4月に1歳児クラスへ入園する場合のスケジュールです。

 

・1〜3月:出産

・4〜9月:保育園の情報収集、気になる園のリストアップ、保育園見学や入園説明会への参加(預け先がない場合は、生まれた赤ちゃんを連れての見学になることもある)

・10月〜12月:自治体に認可保育園の入園申し込み

・1月〜2月:一次申し込みの結果通知を受け、内定しなかった場合は二次申し込みや認可外保育園への入園など代替案を検討

・4月:1歳児クラスに入園

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保活をスムーズに進めるためのポイント

保活をスムーズに進めるためのポイントを説明する女性

保活には早めの情報収集と行動・対策が必須です。ここでは押さえておきたいポイントを解説します。

希望の保育園の過去の最低指数を確認し、自分の世帯の指数と照合する

保活をするうえで重要なのが、入園選考に用いられる「指数」で、一般的に「点数」と呼ばれます。

この点数が高いほど保育園への入園が有利になります。ただし、自治体によって基準は違うので、保活を始めるにはまず、地域の自治体の基準を確認しておきましょう。

 

 自治体のほとんどは、過去に地域の保育園の最低指数がどれくらいだったかを公表しています。

最低指数とは、保育園ごとにその年に入園した家庭の中で、最も低い指数です。保活に際しては、自分の家庭の指数を算出して過去の最低指数と比較し、現実的に入れる保育園を探して希望先を決定することも大切です。同じ保育園でも、最低指数はその年によって多少変わることがありますが、ある程度の目安にはなるでしょう。

 

保育園の見学は2〜5ヶ所を

気になる保育園があったら、すべて見学に行くのが理想的です。

ただ、生まれたばかりの赤ちゃんを連れての見学や、妊娠中大きなお腹での見学は、想像以上に大変です。とはいえ、見学が第一希望の保育園1ヶ所だけでは、比較対象がないので不安ですし、必ずしもその園に入れるとは限りません。できれば、2~5ヶ所は見学して、どの園が希望する条件に合うのかを検討しましょう。

 

条件を広げて保育園を探す

自宅からできるだけ近い保育園に入園できるとベストですが、希望通りにはいかない場合も多いものです。

また、勤務先に近い保育園を考えたとしても、自宅と自治体が異なる場合は審査が厳しかったり、赤ちゃんを連れて通うのは大変かもしれません。保育園選びで大切なのは、絶対に譲れない条件と妥協できる条件を明らかにしたうえで、「ここなら通えそう」と思える園を見つけましょう。

 

認可外保育園の見学&併願もおこなう

認定保育園は人気と言われますが、認可外保育園の中にも、人気があって定員がいっぱいになる園もあります。

認可外保育園を考えている場合も、早めに見学をして併願での申し込みをしましょう。もし、認可保育園に内定しなかった場合には、認可外保育園に通った実績があると、翌年の申し込みの際に指数がアップし有利になります。


 

保活開始はいつから?まとめ

保育園で過ごす子どもの手

保活は、働き方や暮らし方に合う保育園を見つけるために、とても大切です。

妊娠中から産後すぐにかけて保活を積極的におこなうことは、身体的にも負担になりますから、早めに準備をして保活を進めましょう。スケジュールをしっかり立てて保活をすることで、子どもにとってよい環境で、ママ・パパも納得して預けられる保育園に出会えるようにしたいですね。

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