きょうだいがいる場合/補助って受けられる?/ 学費以外の費用って?…など専門家が解説

こんにちは。安心を届けるメルマガ編集部です。

今回も、前回好評いただきました【教育費の気になるアレ】のご質問に、進路と教育費の専門家にお答えいただきます!

※ご質問の募集は7月4日(土)に終了しています。

▼今回はこちらの質問にお答えします▼(※一部編集)

安心を届けるメルマガ編集部(以下、――):それではひとつめのご質問です。

【Q1】選択肢が少ない場合の、進路の考え方は?

とにかく受験できそうな私立中学が少ないので、当然倍率も高い。知的障害がある息子は特に選択肢がない。どうしたらよいのでしょうか?
私立は資金も破格で、兄弟もいるのでかなり厳しいです。
(神奈川県・きよきよ・小4~小6)

――:選択肢が少ないように感じるお子さまの場合、どのように進路を考えると良いでしょうか?

山田遼平さん(以下、山田):まずは、そのお子さまにとって、どのような環境が合っているのか?から考えたいです。

例えば、家では平気でいられるけど、外では緊張したり、不安になってしまうお子さまがいるとします。その子の場合、「何が緊張や不安になってしまう原因なのか?」「何があれば(無ければ)、のびのびと過ごすことができるのか?」を整理してあげることで、必要な環境が見えてきます。

――:手厚いサポートや、のびのびと過ごすことを考えると、やはり私立が良いのかな?と思ってしまいます。

山田:そうとも限りません。もちろん学校によって変わりますが、公立の支援級や支援学校でも、発達特性に対しての理解が高い、合理的配慮も受けやすいところは増えてきています。私も様々な学校・施設に訪問・見学していますが、現場の先生にお話を聞くことで、新たな情報が得られることもあります。また、きよきよさんのおっしゃるように、私立の選択肢が限られているのであれば、塾やフリースクールを組み合わせて、お子さまに合った環境を整える、という方法もあります。何が必要か整理することによって、選択肢が拡がることもあります。

――:良い選択肢を見つかったら嬉しいですが、実際問題、お金のこともあります。また、きょうだいがいる場合、できれば平等に教育費を用意してあげたい気持ちがあると思います。

山田:そうですよね。実は、教育費の用意の仕方はいろいろあります。「節約する」「貯める」「収入を増やす」以外にもあるんです。例えば奨学金制度を活用し、お子さま卒業後に月数万円ずつ返していく、という方法も一例です。奨学金制度は、最近拡充されてきていますしね。

進路の選択肢はもちろん、お金の用意の仕方も、方法はいろいろあります。ご家庭ごとに合った方法を一緒に考えるのが、LITALICOライフです。勉強会や個別面談で、そのご家庭ごとの選択を一緒に考えていけたら、と思っています。

この質問に関する保護者さま向け勉強会

中学・高校の選択と
今からできる準備

【Q2】学校以外の教育費や、将来的な就労支援サービスは?

中学からは発達障害理解のある私立中学に通わせる予定とこの先も発達支援や就労支援などにお世話になるときにどのくらい費用がかかるのか、実費では高いイメージがあり。
(神奈川県・みーぼー・小1~4)

――:中学や高校でかかる費用以外に、就職までを意識した場合、どのくらい費用がかかるのでしょうか?

山田:放課後等デイサービスや就労移行支援については、受給者証を利用すれば自己負担額はおさえられます。所得によって区切られますが、ほとんどの場合は負担にならない額です。

――:そうなんですね。しかし、受給者証を得られるかは確証がもてませんよね。また、「療育や習い事にどこまで投資して良いのか」というご質問も多くありました。学校に関係する以外の費用も、やっぱり準備しておいたほうが良いのでしょうか?

山田:ご家庭ごとに考え方は違いますから、一概には言えませんが、一緒に整理することはできますよ。おっしゃるとおり、私も「どのくらいお金を使っていいのか」「貯めたらいいのか」というご相談をよく頂きます。その際、私は「それなりに準備する」「めいっぱい準備する」それぞれのケースを、見える化します。ご要望くださったご家庭には、かなり具体的な数字でお見せします。

――:見える化ができるのですね。興味はありますが…「めいっぱい準備する」場合は、たくさん節約などをしなくてはならないのですよね?将来のためとはいえ、大変そうです。

山田:節約以外にもありますし、節約ひとつとっても、いろんな方法があります。また、そもそも「めいっぱい準備」すれば良い、というわけでもありません。どのくらい準備したいのかも、ご家庭によると思います。じゃあ何をどれだけ用意したいのか、今の生活から見直せるものはあるのか、あるとしたらどう見直すとストレスじゃないのか。一緒に考えています。ゲーム感覚でお話していくと、けっこうみなさん楽しんでくれますよ。実際に大学費用は無理ではないか、と思っていたご家庭が、無事用意できるようになった例もあります。

――:それはすごいですね!

山田:ですのでまずは、保護者さまの「お子さまにどう過ごしてほしいか」「どんな人生を送ってほしいか」が大切です。勉強会や個別面談では、のびのび過ごすお子さまの事例や学校紹介、先々に向けての具体的な準備までお話していますから、考えるきっかけにしていただけると思います。

この質問に関する保護者さま向け勉強会

発達障害のある子と家族
のライフプランニング

【Q3】補助が受けられない場合、学費はどうしたらいい?

長女は都立高を目指していましたが、発達のアンバランスがあり提出物や発言など苦手で、内申と偏差値の差が大きく、悩んだ結果私立高校に入学させました。フリースクールや通信制なども悩みましたが、ペーパーテストの結果は良かったのと常勤のスクールカウンセラーがいたからです。
来年には次女が高校受験を控えていますが、共働きで私立高校学費補助を受けるにはギリギリ、基準にたりません。次女には長女ほど発達の悩みはないのですが、私立高校の手厚さを考えると私立の選択肢も残してやりたいと思っています。
(東京都・かなぶん・中学生、高校生)

――:こちらもごきょうだいのいるご家庭ですね。やはりお子さまに満足のいく環境を整えようと思うと、どうしてもお金がかかってしまいます。また、制度上、補助を受けられないご家庭もあると思います。どうしたらよいのでしょうか?

山田:そうですよね。お子さまがいらっしゃると、大きくなるにつれて様々な費用がかかります。ご家庭によっては、家を購入しようとか、そういったこととの兼ね合いもあると思います。かなぶんさんのご家庭や、ほかのご家庭にも言えることなのですが、まずは全体を見える化してみる、というのも一つの手段です。

――:全体を見える化してみる、というのは、何十年分かの費用を見える化する、ということでしょうか。

山田:そうです。ご家庭によるとは思いますが、例えば高校の次には大学があります。私がよくご相談をいただくご家庭ですと、きょうだいがいて、「全員大学進学してほしい」とした場合、なかなかの費用が必要になります。また、私は【親なきあとの「お金の管理・残し方」】という勉強会の講師も年に数回務めています。お子さまが大人になった後に利用できる制度の一つに、成年後見人制度というものがありますが、こちらも月2万円ほどかかります。一見「月2万円か」と思うかもしれませんが、それが10年・20年とすると、結構な額になります。
保護者さまやお子さまの将来は、ご家庭によって様々です。だからこそ、「全体を見える化する」ことで、より重要なものが見えてくることがあります。

――:なるほど。しかしそうは言っても、収入や月々に必要な金額は、ある程度決まってきます。全体を見たところで、なかなか変えようが無い気もするのですが…。

山田:そこが私たちの腕の見せどころです!将来のためだからといって、今の楽しいことを我慢するのでは、本末転倒ですしね。でも例えば、ついつい毎日買ってしまうお菓子代数百円を半分にすることで、数年~十数年後の学費に相当する、と考えてみるとどうでしょう?それが現実的だった場合、少しやる気が出てきませんか?

私たちがお伝えしたいのは、決して一般論や、他のご家庭の例ではありません。あなたのご家庭に合ったお話です。なぜなら、ご家庭ごとに、状況や、お子さまの特性・性格も異なるからです。
勉強会では全体的なお話をさせて頂きますが、そちらを通して、まずは「自分の家庭には、うちの子には何が合うのかな?」というのを、考えるきっかけにして頂けたらと思います。

この質問に関する保護者さま向け勉強会

「高校進学」と卒業後の進路

他にも教育資金や今後の準備に対するご質問をたくさんお寄せいただきました。誠にありがとうございました!
今後の質問やインタビュー企画も、楽しみにしていてください。

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